急性心筋梗塞とは
心臓は収縮と拡張を絶え間なく繰り返して全身に血液を送り出している筋肉のポンプです。この心臓の筋肉(心筋)に栄養分や酸素を含んだ血液を送っている血管を冠動脈といいます。
急性心筋梗塞は、この冠動脈が血の塊(血栓)で詰まってしまい、心筋への血流が途絶だえた状態が続いて心筋が死んでしまう病気です。
心臓のポンプ機能が低下したり、重症の不整脈が引き起こされて命が危険にさらされます。

早く病院で治療を受けることが何よりも大切!
最近では治療法が目覚ましく進歩し、心筋のダメージを最小限にくいとめる治療が受けることができます。
病院で早く治療を受ければ助かる可能性が高くなります。
心筋を救うことのできる効果が大きいのは急性心筋梗塞を起こしてから2時間以内です。より効果的な治療を受けるためには早く救急車を呼んで病院を受診しなければなりません。
急性心筋梗塞の症状
症状の性質
胸の真ん中の痛みや不快感が数分以上続くか、出たり消えたりを繰り返します。胸の痛みは、重苦しい、絞めつけられる、圧迫される、押される、焼けつくような感じ、などとも表現されます。
症状の強さは個人差が大きく、高齢者では食欲や元気がないなどの軽い症状のこともあります。また糖尿病の人も少し息が苦しいといった症状でわかりにくいことがあります。
症状の場所
胸以外に、背中、肩、首、のど、あご、歯、片腕または両腕、胃のあたり(みぞおち)に症状が出ることもあります。
症状の場所
冷や汗、吐き気、嘔吐、息苦しさ、などがみられることもあります。男性では冷や汗が多くみられます。女性では吐き気、嘔吐、息苦しさだけで、典型的な症状に乏しいことがあります
(参考:救急蘇生法の指針2015 市民用 www.fdma.go.jp/neuter/topics/kyukyu_sosei/sisin2015.pdf)
急性心筋梗塞を疑ったら...
胸の症状が長く続き(5~20分以上)、急性心筋梗塞が疑われる場合には、たとえ状態が落ち着いていても一刻も早く病院で治療を受けるために、また、移動中の急変に対応するために、必ず救急車を呼びます(119番通報)。
救急車を待っている間は、安静にして、周りの人はそばにいてください。AEDが近くにあれば持ってきておいてください。
119番通報に迷った場合
こんな症状で119番に電話していいのだろうか? でも、心配。そんな時は、#7119 番に電話を。相談医療チーム(看護師、救急隊経験者)が、24時間いつでも適切なアドバイスをくれます